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初対面の印象は必ずしも正しく相手を捕らえるわけではなかった。
付き合ってみないと自分との相性というものは、ほんと
わからないものなんですねえ。

届きました。セーラー万年筆 プロフィットスタンダードです。
ボディカラーはマルーンです。

コンバータも用意しました。

やはりボディのプラスチックの輝きは安っぽく見えてしまいます。
そしてやはり持った時にもただただ軽い。
まあしょうがないか。1万円クラスの万年筆とはいえ、
上を見ればきりがない万年筆の中ではりまだまだリーズナブルクラスの
万年筆ですものね。

ペン先は14Kです。
今は21K のものが出ているようで、そちらが人気なのかもしれません。
おかげでこのペンは9千円でおつりがくる値段で買えました。

いつものようにペン字練習帳でプロフィットスタンダードを使って
行きました。
書いてみた感じは、小さく シャッ シャ といった書き心地です。
あまりこのシャッシャという感じは好みじゃないです。
プロシオンのような滑らかな書き心地が好きです。
ああ、見た感じも、持った感じも、書いた感じも、これは
好みじゃなかったなあ、と残念な気持ちになっていました。

ところがなんですね。
ところがなんですよ。
書き続けているうちに、あれ? あれ? あれあれあれ? って
この万年筆のとらえ方が変わっていったんです。
そう、書き続ける程に気が付くことだったんです。
プロフィットスタンダードはストレスフリーの万年筆だったんです。
万年筆って少なからずストレスがある筆記具なんですね。
それは緊張をもって筆記する道具だからです。
あくまで個人的感想なんですけれどね。
万年筆の何に緊張するのかというと
・筆圧のかけ具合
・ペン先の向き
・紙に筆地するときのペンの紙に対する角度
自分にとっての書き心地のいい万年筆の紙への当たり方っていうのが
あるんですよね。書き心地をよくするために万年筆の持ち方に
気を付けるわけです。そこに少なからずの緊張とストレスがあるのです。
目をつむっても常に同じように万年筆が持てればいいのですが
それができないので、持つ時についつい力が入ったりします。
ところがプロフィットスタンダードを使って長々となにかしらを
書き続けていると、あれ?と気が付くんです。
まったく持ち方に気をかけなくてもずっと書いていられる。
ふと気づくと他の所持している万年筆よりも少し細めの本体が
実に丁度良く手に納まって、右に線を走らせるときも、左へ払う時も
跳ね上がる時もまるで手の延長にあるかのように万年筆が動かせるんです。
それは筆が軽いとかいう理由ではなく、筆そのものを意識しないで
書いていけるという感覚なんです。
シャッシャ という本来なら好みではない書き味や紙にこすれる音も
それが癖になってきて シャッシャという音を聞きたくて書いている
ような気持になってきます。
いやあ、なんか、何かを期待して一緒にいるわけでもないのに
いつも一緒にいる長い友達という感じ。
本当に必要なことはそろっているのに、それ以外のこと持ってません、
そういう感じの万年筆なんです。
このプロフィットスタンダードを買ってから、万年筆で何かを書こうと
思うとついこの万年筆を手にしようと思ってしまうんです。
それではほかの万年筆を使わなくなってしまうのではないかと思って
いったんプロフィットスタンダードはよけて、他の万年筆から使うように
なりました。
例えば
もし、1本だけ残してほかの万年筆を全部手放すとしたら?
それは無理というのが自分の答えです。
そんなことできるはずもない。残したい万年筆が多すぎます。
では、もし、同じ万年筆をもう一本買うとしたら?
そう考えるのならプロフィットスタンダードです。
プロシオンももう1本買ってもいいかと思う万年筆なのですが
その値段分を別の万年筆に回しては?と考えてしまいそうです。
また、2000円という値段を考えるとセルサスやライティブも
同じものをまた買ってしまいそうですが、1万を超えて出してでも
もう1本買ってもいいとプロフィットスタンダードなら
思えてしまいます。
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