こんにちは。

 色を塗ることと、つなぎ目の処理の話をしていました。
 今日は、改造の話からします。

 初期に販売されていたガンプラは、今ほど精巧につくられていなかったので、
プロポーションがどうしてもテレビで見るモビルスーツとは違う感じがしていました。
 さらにいうと、テレビで見たポーズを付けたくてもそのようには動いてくれなかったんです。

 代表的なのが「ザク」でした。ちなみに、量産型ザクとシャア専用ザクは色違いなだけで、
基本的には同じものです。ザクはスネと足首から下が一体で作られていました。だから、足首で曲がるということは不可能だったんです。
 ガンダムはテレビでは両手でライフルを持つシーンがありました。しかしプラモデルでは
両腕は「前にならえ」のポーズが限界で、両手でライフルを正面に構えることはできませんでした。
 こうしたテレビの様にできないというのは、より動くようにするには部品の数を増やさなければいけないというメーカーの仕様でしょうがないことでした。部品を増やせばそれだけコストがかかって、値段も高くなり、子供が簡単に買って遊べないと考えたからでしょう。
 しかし、「シャア専用ゲルググ」というのが出たときには、ガンプラファンはがっかりしました。ゲルググが出るころにはガンプラも人気商品になっており、値段が少し上がってもみんなは必至で買おうとしていたころです。それにもかかわらず、ゲルググは「肩が上がらない」という納得できない作りになっていました。
 それまでのガンダムにしても、ザクにしても、ドムにしてもです、みんな肩が動いて腕は上まで挙げられたんです。それなのに、ゲルググは肩の周りにあるアーマーが胸の部品と一体で作られてくっついていたんです。腕を動かすと、その肩の動かないアーマーに当たってしまってそれ以上挙がりません。

 ここで、どうしても腕を上げたかったので肩のアーマーを切り離すことに決めました。
 カッターナイフを使って何度も何度も切りつけて胸と肩アーマーを切り離しました。
 切り離した肩アーマーの切断面には、透明下敷きを切り抜いて接着しました。
 これで、肩は胸と別の部品になり腕が上まで上がるようになりました。

 ガンプラは初期のころテレビアニメのようなプロポーションをしていないことがよくありました。また、テレビで見るアクションのポーズをとることもできませんでした。だから、自分でその形や動きを改造でするしかありませんでした。

 それが、改造の始まりでした。